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1998年3月6日

風俗営業等の規制の適正化に関する法律の一部を改正する法律案要綱


第一 風俗営業の規制の合理化に関する規定の整備

 一 ダンスを教授する営業の風俗営業からの除外に関する規定の整備(第二項第一項関係)
 設備を設けて客にダンスをさせる営業のうち、客にダンスを教授するための営業で、政令で定めるダンス教授者が客にダンスを教授する場合にのみ客にダンスをさせるものを、風俗営業から除外することとする。

 二 風俗営業の許可の特例に関する規定の整備(第四条第三項関係)
 都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)は、風俗営業所が火災、震災等一定の事由により滅失したため営業を廃止した者が、営業制限地域にある同一の場所で営業を再開しようとする場合において、一定の要件に該当するときは、許可をすることができることとする。

 三 法人の合併に関する規定の整備(第七条の二関係)
 風俗営業者たる法人がその合併により消滅することとなる場合において、あらかじめ合併について公安委員会の承認を受けたときは、合併後存続し、又は合併により設立された法人は、風俗営業者の地位を承継することとする。

 四 特殊風俗営業の認定に関する規定の整備(第六条、第九条及び第十条の二関係)

(一)公安委員会は、過去十年以内に行政処分を受けたことがないこと等一定の要件に該当する風俗営業者を特殊風俗営業者として認定することができることとする。

(二)特殊風俗営業者について、営業所の構造又は設備の変更についての事前承認制度を適用せず、公安委員会に事後に届出書を提出すれば足りること等の特例を設けることとする。

 五 営業時間の制限の緩和に関する規定の整備(第十三条関係)
 午前一時まで風俗営業を営むことが許容される特別な事情のある地域として政令で定める基準に従い都道府県の条例で定める地域内は、午前一時まで風俗営業を営むことができることとする。

第二 営業に関して行われる売春事犯等の防止に関する規定の整備

 一 風俗営業の許可の基準の見直し(第四条第一項関係)

 不法就労助長罪を犯して一年未満の懲役又は罰金の刑に処せられる等して五年の期間を経ていないことを風俗営業の許可の欠格事由とすることとする。

 二 接待飲食営業等の規制の追加(第十八条の二、第二十八条第十項及び第三十三条第六項関係)

(一)接待飲食営業(第二条第一項第一号から第六号までのいずれかに該当する営業をいう。)、店舗型風俗特殊営業又は酒類提供飲食店営業(日出時から午後十時までの時間においてのみ営むものを除く。)を営む者(以下「接待飲食等営業者等」という。)は、当該営業に関し、次に掲げる行為をしてはならない。

 ア 接客従業者に対し、接客従業者でなくなった場合には直ちに残存する債務を完済することを条件として、その支払能力に照らし不相当に高額の債務を負担させること、

 イ 一定の接客従業者の旅券等を保管し、又は第三者に保管させること。

(二)接待飲食等営業者は、接客業務受託営業(専ら、接待飲食等営業者から委託を受けて当該営業の営業所において客に接する業務の一部を行うことを内容とする営業をいう。)を営む者が当該接客業務受託営業に関し三の(一)に違反する行為等をしている疑いがあると認められるときは、当該違反行為の相手方となっている者が営業所で客に接する業務に従事することを防止するため必要な措置をとらなければならないこととする。

 三 接客業務受託営業の規制の新設(第二条第九項、第三十五条の二及び第三十五条の三関係)

(一)接客業務受託営業を営む者は、その営業に関し、次に掲げる行為をしてはならないこととする。

 ア その使用人その他の従業員で接待飲食等営業者等の営業所において客に接する業務に従事するもの(以下「受託接客従業者」という。)に対し、受託接客従業者でなくなった場合には直ちに残存する債務を完済することを条件として、その支払能力に照らし不相当に高額の債務を負担させること。

 イ 一定の受託接客従業者の旅券等を保管し、又は第三者に保管させること。

(二)公安委員会は、接客業務受託営業を営む者又はその代理人等が(一)に違反した場合において、善良の風俗若しくは清浄な風俗環境を害し、又は少年の健全な育成に障害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該接客業務受託営業を営む者に対し、必要な指示をすることができることとする。

(三)公安委員会は、接客業務受託営業を営む者若しくはその代理人等が政令で定める重大な不正行為をしたとき、又は接客業務受託営業を営む者が(二)の指示に違反したときは、六月を超えない範囲内で期間を定めて、当該接客業務受託営業を営む者に対し、接客業務受託営業に該当する営業の全部又は一部を営んではならない旨を命ずることができることとする。

第三 性風俗特殊営業に関する規定の整備

 一 用語の定義に関する規定の整備(第二条第五項から第八項まで関係)

(一)現行の風俗関連営業の名称を「店舗型性風俗特殊営業」に改め、店舗型性風俗特殊営業、無店舗型性風俗特殊営業及び映像送信型性風俗特殊営業を総称して、「性風俗特殊営業」とすることとする。

(二)「無店舗型性風俗特殊営業」とは、次のいずれかに該当する営業をいうこととする。

 ア 人の住居等において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業で、当該役務を行う者を、その客の依頼を受けて派遣することにより営むもの

 イ 電話等による客の依頼を受けて、専ら、性的好奇心をそそるビデオテープ等の物品を販売し、又は貸し付ける営業で、当該物品を配達し、又は配達させることにより営むもの

(三)「映像送信型性風俗特殊営業」とは、専ら、性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態等の映像を見せる営業で、電気通信設備を用いてその客に当該映像を伝達すること(放送又は有線放送に該当するものを除く。)により営むものをいうこととする。

 二 店舗型性風俗特殊営業に関する規定の整備(第二十八条第五項から第八項まで関係)

(一)店舗型性風俗特殊営業を営む者は、その営業につき、広告制限区域等(性風俗特殊営業が禁止される区域及び性風俗特殊営業の営業が禁止される地域のうち条例で定める地域をいう。以下同じ。)において広告又は宣伝をし、及び広告制限区域等以外の地域において人の住居にビラ等を配ること、十八歳未満の者に対してビラ等を頒布すること等の方法で広告又は宣伝をしてはならないこととする。

(二)店舗型性風俗特殊営業を営む者は、その営業につき広告又は宣伝をするときは、十八歳未満の者がその営業所に立ち入ってはならない旨を明らかにしなければならないこととする。

 三 無店舗型性風俗特殊営業の規制の新設(第三十一条の二から第三十一条の六まで関係)

(一)無店舗型性風俗特殊営業を営もうとする者は、営業の本拠となる事務所(事務所のない者にあっては、住所。以下同じ。)の所在地を管轄する公安委員会に届出書を提出しなければならないこととする。

(二)第二の二(一)並びに二(一)及び(二)は、無店舗型性風俗特殊営業を営む者について準用することとする。

(三)無店舗型性風俗特殊営業を営む者は、十八歳未満の者を客としてなならないこと等とする。

(四)公安委員会は、無店舗型性風俗特殊営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、この法律等の規定に違反したときは、必要な指示をすることができることとする。

(五)公安委員会は、無店舗型性風俗特殊営業を営む者若しくはその代理人等が当該営業に関し、この法律に規定する罪に当たる違法な行為をしたとき、又は無店舗型性風俗特殊営業を営む者がこの法律に基づく処分に違反したときは、八月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業と同一の種別の無店舗型性風俗特殊営業の全部又は一部を営んではならない旨命ずることができることとする。

 四 映像送信型性風俗特殊営業の規制の新設(第三十一条の七から第三十一条の十一まで関係)

(一)映像送信型性風俗特殊営業を営もうとする者は、事務所の所在地を管轄する公安委員会に届出書を提出しなければならないこととする。

(二)二(一)及び(二)は、映像送信型性風俗特殊営業を営む者について準用することとする。

(三)映像送信型性風俗特殊営業を営む者は、客が十八歳以上である旨の証明等を受けた後でなければ、一
(三)の映像を伝達してはならないこと等とする。

(四)公安委員会は、映像送信型性風俗特殊営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、この法律等の規定に違反したときは、必要な指示をすることができることとする。

(五)公安委員会は、映像送信型性風俗特殊営業を営む者又はその代理人等が、当該営業に関し、(三)に違反したときは、十八歳未満の者を客としないため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(六)自動公衆送信装置設置者に関し、その自動公衆送信装置を利用して映像送信型性風俗特殊営業を営む者がわいせつな映像を送信することを防止するため、所要の規定を整備することとする。

第四 その他

 一 都道府県風俗環境浄化協会に関する規定の整備(第三十九条関係)
 都道府県風俗環境浄化協会の業務に、善良の風俗の保持及び風俗環境に浄化並びに少年の健全な育成に資するための民間の自主的な組織活動を助けること等を追加することとする。

 二 罰則に関する規定その他所要の規定を整備する。

第五 施行期日等

 一 施行期日

 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとする。ただし、第一の一から三までの規定は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとする。

 二 所要の経過措置を設けることとする。


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