index

電子取引基本法
1999年2月8日



(韓国)電子取引基本法

 法律第5834号
 新規制定1999.02.08.


  第1章 総 則

第1条(目的)
 本法は、電子文書によってなされる取引の法的効力を明確にし、安全性と信頼性の確保及び取引の公正を期して、健全な取引秩序を確立と電子取引を促進して国民経済の発展に尽くしを目的とする。[施行99・7・1]

第2条(定義)
 本法で使用する用語の定義は、次の通りとする。
 1.「電子文書」とは、コンピュータなど情報処理能力を持った装置(以下「コンピュータ等」という)によって電子的形態で作成されたものであって、送・受信または保存される情報をいう。
 2.「作成者」とは、直接または代理人を通して電子文書を作成して電送する者をいう。
 3.「受信者」とは、作成者が電子文書を電送する相手方をいう。
 4.「電子取引」とは、財貨やサービスの取引において、その全部または一部が電子文書によって処理される取引をいう。
 5.「電子署名」とは、電子文書を作成した作成者の身元と当該電子文書がその作成者によって作成されたことを表す電子的形態の署名をいう。
 6.「サイバーモール」とは、コンピュータなどと情報通信設備を利用して財貨またはサービスを取引できるように設定された仮想の営業場をいう。
 7.「認証機関」とは、申請によって電子署名使用者の身元確認その他関連業務を取扱う者をいう。
 8.「公認認証機関」とは、第16条の規定によって指定を受けた認証機関をいう。[施行99・7・1]

第3条(適用範囲)
 本法は、電子文書によってなされるあらゆる取引に対してこれを適用する。[施行99・7・1]

第4条(電子取引当事者の約定による変更)
 第9条ないし第12条の規定は、他の法令に特別な規定がある場合を除いては、作成者と受信者間の約定によって変更することができる。[施行99・7・1]


  第2章 電子文書

第5条(電子文書の効力)
 電子文書は、他の法律に特別な規定がある場合を除いては電子的形態になっているという理由で文書としての効力が否認されない。[施行99・7・1]

第6条(電子署名の効力)
 @第16条の規定による公認認証機関が認証した電子署名は、他の法律にその効力を否認する規定がある場合を除いては、関係法律が定める署名または記名捺印とみなす。
 A第1項の規定による電子署名がある電子文書は、作成者が署名した後その内容が変更されていないものと推定する。[施行99・7・1]

第7条(電子文書の証拠能力)
 電子文書は、裁判その他の法的手順で電子的形態になっているという理由で証拠能力が否認されない。[施行99・7・1]

第8条(電子文書の保管)
 @電子文書が次の各号の要件を揃えた場合には、その電子文書の保管に関する関係法令が定める文書の保管に代えることができる。
 1.電子文書の内容を閲覧できること
 2.電子文書が作成及び送・受信された時の形態またはそれと共に再現できる形態で保存されていること
 3.電子文書の作成者、受信者及び送・受信時に関する事項が含まれている場合にはその部分が保存されていること
 A電子文書の送信または受信だけのために必要な部分に関しては、第1項の規定を適用するにあたって、これを電子文書とみなさないことができる。[施行99・7・1]

第9条(送・受信時期及び場所)
 @電子文書は、作成者以外の者または作成者の代理人意以外の者が管理するコンピュータ等に入力された時に送信されたものとみなす。
 A電子文書は、次の各号の1に該当する時に受信されたものとみなす。
 1.受信者が電子文書を受信するコンピュータなどを指定した場合には、指定したコンピュータ等に入力された時。ただし、指定したコンピュータなどでないコンピュータ等に入力された場合には、受信者がこれを出力した時をいう。
 2.受信者が電子文書を受信するコンピュータなどを指定しない場合には、受信者が管理するコンピュータ等に入力された時
 B電子文書は、各々作成者と受信者の営業場所在地から送・受信されたものとみなし、営業場が2以上である場合には該当電子取引と最も関連が多い営業場所在地から送・受信されたものとみなし、該当電子取引と関連がある営業場がない場合には主な営業場所在地から送・受信されたものとみなす。ただし、作成者または受信者が営業場を持っていない場合には、その主な居住地から送・受信されたものとみなす。[施行99・7・1]

第10条(作成者が送信したこととみなす場合)
 作成者の代理人または作成者に代わって自動で電子文書を送・受信するように構成されたコンピュータプログラムその他電子的手段によって送信された電子文書は、作成者が送信したものとみなす。ただし、次の各号の1に該当する場合には、その限りではない。
 1.受信者が作成者の意思に反してその電子文書が送信されたことを当該電子文書の受信と同時または相当な時間内に通知を受けた場合
 2.受信者が所定の確認手順にしたがったり、相当な注意をしたならば電子文書が作成者の意思に反して送信されたことを知り得た場合[施行99・7・1]

第11条(受信した電子文書の独立性)
 受信した電子文書は、各文書ごとに独立したものとみなす。ただし、受信者が所定の確認手順にしたがったり、相当な注意を払ったならば、同じ電子文書が反復されて送信されたものであることを知り得た場合には、その限りではない。[施行99・7・1]

第12条(受信確認)
 @作成者が受信者に送信した電子文書に対して受信確認通知を要求しながら通知方法を指定しない場合には、受信者は作成者が十分に分かる方法で受信の事実を通知しなければならない。
 A作成者が受信確認を効力発生条件として電子文書を送信した場合には、受信確認通知が作成者に到達する前まではその電子文書は送信されていないものとみなす。
 B作成者が受信確認を効力発生条件と明示せずに受信確認通知を要求した場合、相当な期間(作成者が指定した期間または当事者が約定した期間がある場合にはその期間をいう)内に作成者が受信確認通知を受けていない時には、作成者はその電子文書の送信を撤回することができる。[施行99・7・1]


  第3章 電子取引の安全

第13条(個人情報保護等)
 @次の各号の1に該当する者(以下「電子取引当事者等」という)は、その電子取引または役務提供と関連して個人情報を収集する場合には、その目的を本人に明示しなければならない。
 1.電子取引の当事者
 2.認証機関
 3.情報通信設備またはコンピュータ等の利用に関する役務を提供する者
 A電子取引当事者等は、電子取引によって収集された情報を本人の同意があったり他の法律に特別な規定がある場合を除いては、収集目的外の用途で使用したり第三者に提供してはならない。ただし、財貨または役務の配達を依頼する者に配達に必要な情報を提供する場合には、その限りではない。
 B電子取引当事者等は、処理、電送または保管にかかる情報に対する不当なアクセスと利用または情報の流出などを防止できる安全対策を用意しなければならない。
 C電子取引当事者等は、自らが管理している個人情報に対して本人が閲覧を要求する場合には滞りなくその要求に応じなければならず、誤った情報に対して証明資料を提示してその訂正または削除を要求する場合には速かに必要な措置を行なわなければならない。[施行99・7・1]

第14条(コンピュータ等の安全性)
 @電子取引当事者等は、電子取引に使われるコンピュータ等の安全性を確保するための保護措置を講じなければならない。
 A電子取引当事者等は、コンピュータ等の運営を他人に委託する場合には、安全性を十分に確保することができる者を受託者にしなければならない。この場合、受託者の過失に因って障害が発生した時には、電子取引当事者等はこれを相手方に告知して速かに障害を除去しなければならない。[施行99・7・1]

第15条(サイバーモールの運営者)
 @サイバーモールの運営者は、サイバーモールの運営・管理に必要な施設を揃えなければならない。
 Aサイバーモールにはその運営者の商号(法人の場合には代表者の姓名を含む)・住所・電話番号などが、利用者が容易に分かるように表示されなければならない。[施行99・7・1]

第16条(公認認証機関)
 @政府は、電子取引の安全性及び信頼性を確保して健全な電子取引の促進のために電子署名法第4条の規定によって公認認証機関を指定することができる。
 A公認認証機関は、電子文書作成者の身元その他取引と関連した重要事項を確認するための認証書を発給する。[施行99・7・1]

第17条(公認認証機関の管理)
 政府は、電子取引を利用する者を保護して、電子取引の促進のために公認認証機関の業務と関連して必要な施策を講じなければならない。[施行99・7・1]

第18条(暗号製品の使用等)
 @電子取引当事者等は、電子取引の安全性及び信頼性を確保するために暗号製品を使用することができる。
 A政府は、国家安全保障などのために必要と認める場合には、暗号製品の使用を制限することができ、暗号化された情報の原文または暗号技術へのアクセスに必要な措置を取ることができる。[施行99・7・1]


  第4章 電子取引の促進

第19条(電子取引促進のための施策の樹立)
 政府は、電子取引の促進のために、民間主導による推進、政府規制の最小化、電子取引の信頼性確保、電子取引分野の国際協力強化などの原則によって必要な施策を用意しなければならない。[施行99・7・1]

第20条(電子取引促進計画の樹立・施行)
 @政府は、電子取引を促進するために、次の各号の事項が含まれた計画(以下「電子取引促進計画」という)を樹立・施行しなければならない。
 1.電子取引促進施策の基本方向
 2.電子取引と関連した国際規範に関する事項
 3.電子決済制度に関する事項
 4.知的所有権の保護に関する事項
 5.消費者保護、個人情報保護、紛争調整など電子取引当事者等の権益保護に関する事項
 6.電子署名、認証、暗号化など電子取引の安全性及び信頼性の確保に関する事項
 7.電子取引に関する技術の開発及び標準化に関する事項
 8.電子取引の促進に必要な環境造成及び需要創出に関する事項
 9.電子取引と関連した国際協力に関する事項
 10.電子取引の促進に必要な基盤造成の支援に関する事項
 11.超高速情報通信網の構築及び利用活性化に関する事項
 12.その他電子取引を促進するために必要な事項
 A関係中央行政機関の長は、第1項各号の事項に関する所管別部門計画を樹立して、主要政策の樹立とその執行においてこれを考慮しなければならない。
 B産業資源部長官が電子取引促進計画を樹立するにあたっては、関係中央行政機関別部門計画を総合して第21条の規定による電子取引政策協議会議審議を経て情報化促進基本法第8条の規定による情報化推進委員会でこれを確定する。[施行99・7・1]

第21条(電子取引政策協議会)
 @電子取引の促進に関する事項を審議するために、電子取引政策協議会(以下「協議会」という)をおく。
 A協議会は次の各号の事項を審議する。
 1.電子取引促進計画に関する事項
 2.電子取引促進計画の推進実績評価に関する事項
 3.電子取引を促進するための政策や関係中央行政機関の事業の調整に関する事項
 4.その他電子取引を促進するための主要政策事項として委員長が附議する事項
 B協議会の構成及び運営などに関して必要な事項は、大統領令に定める。[施行99・7・1]

第22条(韓国電子取引振興院)
 @電子取引の促進のための事業を効率的・体系的に推進するために韓国電子取引振興院(以下「振興院」という)をおく。
 A振興院は、法人として、主な事務所の所在地で登記することによって成立する。
 B振興院は、電子取引に関する次の各号の業務を行なう。
 1.国内外調査研究及び出版・広報・振興事業
 2.制度の研究及び環境造成事業
 3.標準の研究開発及び普及事業
 4.技術開発支援事業
 5.国際標準化会議の参加及び国際交流・協力事業
 6.第23条第2項の規定による韓国電子文書交換委員会の事務処理
 7.その他、関係中央行政機関の長などが委託する事業
 C電子取引当事者などは振興原義事業遂行に必要な経費に充当するために、振興院に出捐することができる。
 D振興院は、大統領令が定めるところによって、振興院が開発した標準を使用する者から使用料を受けることができる。
 E振興院に関して本法に規定したことを除いては、民法中財団法人に関する規定を準用する。[施行99・7・1]

第23条(電子取引の標準化)
 @政府は、電子取引を促進して関連技術の互換性を確保するために、関係法令によって次の各号の事項を推進しなければならない。
 1.電子文書に関する標準の制定・改正・廃止及び普及
 2.電子取引と関連した国内外標準の調査・研究・開発
 3.その他、電子取引の標準化に関して必要な事項
 A第1項第1号の規定による電子文書の標準に関する事項を調査・審議するために、大統領令(領)が定めるところによって韓国電子文書交換委員会をおく。
 B政府は、第1項各号の事項を效率的に推進するために必要な場合には、関連した研究機関及び民間団体にこれを代行するようにすることができる。この場合、大統領令が定めるところによってこれに必要とする費用を支援することができる。[施行99・7・1]

第24条(技術開発の推進)
 政府は、電子取引の促進に必要な技術の開発と技術水準の向上のために、関係法令によって次の各号の事項を推進しなければならない。
 1.電子取引に関する技術水準の調査、技術の研究開発、開発された技術の実用化に関する事項
 2.電子取引に関する技術協力及び技術移転に関する事項
 3.電子取引に関する技術情報の円滑な流通に関する事項
 4.その他、電子取引に関する技術開発と関連して必要な事項[施行99・7・1]

第25条(電子取引に関する国際協力の促進)
 政府は、電子取引に関する国際協力を促進するために、関連技術・人材の国際交流、国際標準化、国際共同研究開発などの事業を支援できる。[施行99・7・1]

第26条(電子商取引き支援センター)
 @産業資源部長官は、電子取引を促進するために電子取引と関連した教育訓練、技術指導、情報提供などを支援する事業を遂行する機関を電子商取り引き支援センター(以下「支援センター」という)に指定すうrことができる。
 A政府は、支援センターに対して電子取引に関する事業に必要とする経費の全部または一部を予算の範囲内で支援することができる。
 B支援センターの指定及び指定取消の基準、経費支援などに関して必要な事項は大統領令に定める。[施行99・7・1]

第27条(電子取引関連法人・団体に対する支援)
 @政府は、電子取引の促進を目的に設立された法人または団体が電子取引促進計画によって電子取引の促進に必要な基盤造成事業を実施する場合、予算の範囲内で当該事業費の一部を支援することができる。
 A国家または地方自治体は、電子取引の促進のために租税特例制限法・地方税法その他租税関連法律が定めるところによって租税減免など税制上の支援を行うことができる。[施行99・7・1]

第28条(電子取引に関する紛争の調整)
 政府は、電子取引による被害を救済して公正な電子取引の慣行を定着させるために、紛争調停機構の設置・運営その他電子取引に関する紛争の調整に必要な施策を講じなければならない。[施行99・7・1]


  第5章 消費者の保護

第29条(消費者保護義務)
 政府は、消費者保護法など関係法令の規定によって電子取引と関連する消費者の基本権益を保護するために必要な施策を用意しなければならない。[施行99・7・1]

第30条(消費者への情報提供等)
 @政府は、消費者の理解と関連する電子取引に関する主要施策及び主要決定事項などを消費者に知らせなければならない。
 A電子取引当事者等とサイバーモールの運営者等は、消費者保護団体の消費者保護業務の推進に必要な資料提供要求に積極的に協力しなければならない。[施行99・7・1]

第31条(消費者被害の救済)
 @政府は、電子取引と関連した消費者の不満及び被害を迅速で公正に処理できるように必要な措置を用意しなければならない。
 A消費者保護法第12条第2項の規定による消費者被害補償基準は、電子取引にこれを適用する。[施行99・7・1]

第32条(被害補償機構の設置)
 電子取引当事者等とサイバーモールの運営者等は、電子取引と関連して消費者が提起する正当な意見や不満を反映して、その被害を補償処理する適切な機構を設置・運営しなければならない。[施行99・7・1]


  第6章 補 則

第33条(権限の委任・委託)
 本法による産業資源部長官の権限は、その一部を大統領令が定めるところによって所属機関の長または地方自治体の長に、もしくは関係中央行政機関の長に委託できる。[施行99・7・1]

第34条(相互主義)
 外国人及び外国法人は、本法または大韓民国が加入または締結した条約によって保護される。ただし、大韓民国国民または大韓民国法人に対して本法に準する保護を講じていない国家の外国人または外国法人に対しては、それに相応するまたは大韓民国が加入または締結した条約にともなう保護に制限できる。[施行99・7・1]


  附 則

第1条(施行)
 本法は、1999年7月1日から施行する。

第2条(財団法人韓国電子取引標準院に関する経過措置)
 @本法施行当時、民法第32条の規定によって設立された財団法人韓国電子取引標準院(以下「標準院」という)は、理事会の議決を経てそのあらゆる権利及び義務を第22条第1項の規定によって設立される振興院が継承できるように、産業資源部長官にこれに関する承認を申請することができる。
 A第1項の規定による申請によって承認を得た標準院は、この法による振興院の設立と同時に民法中法人の解散及び清算に関する規定にかかわらず、解散されたものとみなし、標準院に属したあらゆる権利及び義務は本法によって設立される振興院がこれを継承する。

第3条(電子文書の標準に関する経過措置)
 本法施行当時、産業技術基盤造成に関する法律第7条第6項の規定による韓国産業情報電子文書交換委員会が審議・制定した電子文書に関する標準は、第23条第2項の規定による韓国電子文書交換委員会が審議・制定したものとみなす。

第4条(電子商取り引き支援センターの指定に関する経過措置)
 本法施行当時、産業技術基盤造成に関する法律第7条の2の規定によって電子商取引き支援センターに指定を受けた機関は、第26条第1項の規定によって支援センターに指定を受けたものとみなす。

第5条(他の法律の改正)
 産業技術基盤造成に関する法律中、次の通り改正する。
 第2条第5号・第7第第6項及び第7条の2を各々削除する。



index